「元配偶者の居場所がわからず、マンションの税金や固定費が一生負担が続くのではと不安でした」――東京都足立区にお住まいのM様(50代・男性)からのご相談でした。
そのM様が、行方のわからない元配偶者と一切連絡を取ることなく、マンションの共有持分を当協会の仲介で800万円で売却できた事例をご紹介します。
- 元配偶者が約30年消息不明で、税金・管理費をM様一人が負担
- 連絡が取れない共有者がいても、自分の持分だけは売却できる
- 相談の結果、800万円で売却。元配偶者に一切連絡せず、1か月で決済
目次
離婚後約30年、元配偶者と共有名義のままだった
- ご相談者・M様の状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 物件種別 | マンション(区分所有・東京都足立区) |
| 築年数 | 築30年 |
| 専有面積 | 約65㎡ |
| 構造 | 鉄筋コンクリート造 |
| 最寄駅からの距離 | 徒歩7分 |
| 共有者 | 2名(本人・元配偶者) |
| ご本人の持分 | 2分の1 |
| 共有になった経緯 | 婚姻中に購入(1993年〈平成5年〉4月〜) |
| 共有者との関係 | 離婚後、消息不明 |
M様は元配偶者とともに、1993年(平成5年)に足立区のマンション(区分所有)を共有名義で購入しました。
購入時の頭金をはじめ購入価格の半分を元配偶者が負担したため、持分は2分の1ずつで登記しました。
その後、2005年に離婚。
離婚後は、このマンションにはM様のお母様が暮らすことになり、年間数十万円の固定資産税・管理費・修繕積立金は、M様がひとりで負担していました。
離婚してから30年後の2025年、お母様が介護施設に入居することに。
マンションには誰も住まないため、M様は「売却したい」「売却代金を母の入居費用や仕事にあてたい」と考えました。
ただ、M様と元配偶者は離婚後およそ30年連絡を取っていません。
住所は分からず、その間に電話番号も変わっており、連絡を取ることができない状態でした。
M様の思い
元配偶者とは離婚後まったく連絡を取っていなかったので、正直どうすればいいのかわかりませんでした。
30年近くひとりで税金や管理費を払い続けてきて、いいかげん区切りをつけたいという思いもありました。
相談員
原
担当相談員の所感
婚姻中に共有名義で不動産を購入したケースでは、離婚後も名義が残っていることに気づかないまま、時間だけが過ぎてしまうことがあります。
連絡が取れないことを理由に、税金や管理費をひとりで負担し続けている方は多くいらっしゃいます。
M様のように、ご家族の事情で急にまとまった資金が必要になったタイミングで、共有名義の問題が表面化することも少なくありません。
「共有者の居場所が不明」を理由に売却を断られた
M様は、知り合いの不動産会社に一度相談しました。
その不動産会社からは、「共有者の居場所がわからないと、売却はできない」と言われました。
他にも1社に相談しましたが、こちらも同じ回答でした。
実は、共有持分は共有者全員の同意がなくても、ご自身の持分だけであれば単独で売却できます。
ですが、どちらの会社も、共有者全員の同意を前提とした一般的な売却の進め方しか案内できなかったため、M様のケースには対応できませんでした。
M様の思い
共有持分支援協会に相談したとき、相談員の方すぐに現地まで来て、焦っている私の状況を丁寧に整理してくださって、ほっとしました。
顔を合わせていろいろな事情を聞いてもらえたので安心できました。
相談員
原
担当相談員の所感
ですが、実際は共有者の元配偶者の居所がわからなくても、当協会が窓口となって手続きを進められます。
民法206条で規定されていますので、法的には何も問題はありません。
当協会は共有持分の売却を専門に扱っているため、M様のように他社で断られた経験がある方からのご相談も多いです。
民法206条では、「所有者は法令の範囲内で、自由にその所有物を使用、収益、処分できる」と規定されています。
この規定に基づき、共有持分の権利者は、他の共有者の同意を得なくても、自分の持分だけを売却できます。
共有者との関係や連絡の可否にかかわらず、この権利は保障されています。
持分売却の初回相談から2週間で契約、1か月で決済完了
初回相談から契約まで2週間、決済までは1か月でした。
当協会がM様から相談を受けた後の流れは次の通りです。
- 担当者が現地に伺い、状況をヒアリング
- 物件の条件や建物・室内などの詳細を確認
- 売却方法の選択肢の提示と意思確認
- 協会独自の仲介で不動産会社R社へ打診
- 条件を確認し、買取金額を提示
M様は、「できるだけ早く、できるだけ高く売りたい」ということで当協会独自の仲介での売却を選択されました。
結果、足立区の築古のマンションに特に強いR社に売却をすることになりました。
M様には、必要書類の準備と、残っていた住宅ローンの完済手続きをしていただきました。
ご準備いただいた書類は次の通りです。
- 本人確認書類
- 登記識別情報
- 印鑑証明書
- 実印など
共有者である元配偶者への事前の相談や連絡、同意などは無い状態で手続きを進めました。
M様の思い
必要な書類を集めることと、ローンを完済する手続きだけで済んだので、思っていたより時間はかかりませんでした。
売却の話だけでなく、いろいろな話を聞いてくれるので安心しました。
相談員
原
担当相談員の所感
- 共有持分にも強い(当協会がサポート)
- 足立区など東京の北端に強い
- 築古マンションも得意
という条件を満たすR社を見つけることができました。
M様の「できるだけ早くできるだけ高く売りたい」を叶えられる不動産会社です。
M様も協力的で、必要書類をすぐに揃えてくださいました。
スピーディに物事が進んだのは、M様、提携先の不動産会社の協力があったからです。
共有持分の売却額は800万円、その算定根拠
共有持分の評価額(売却額)の算定式は次の通りです。
- 共有持分の評価額 = 不動産の市場価格 × 持分割合 × 評価割合(30%〜50%)
M様の持分の売却金額は、概算で800万円でした。
近隣で成約した似たような条件のマンションの取引金額に、M様が所有する持分割合をかけあわせて金額を算定しました。
似たような条件というのは、次のようなことです。
- 築年数…築30年
- 駅からの距離…徒歩7分
M様の思い
自分が必要としていた金額を十分にカバーしており、母の施設入居と当面の費用を賄えてよかったです。
残ったお金は、仕事のための資金に回しました。
相談員
原
担当相談員の所感
M様の持分割合は2分の1と大きかったため、800万円という金額になりました。
売却額の算出方法は、こちらの「共有持分の売却相場は市場価格より30~50%低い!」でより詳しくご案内しておりますので、ご一読ください。
マンションの持分の売却後の変化について
- 共有持分のまま持ち続けた場合と売却の比較
| 比較項目 | 共有持分のまま | 売却 |
|---|---|---|
| 手元のお金 | 0円 | 約800万円 |
| 税金・管理費・修繕積立金 | M様がひとりで負担し続ける | 負担なし |
| 元配偶者との共有名義 | 継続 | 解消 |
| 元配偶者への連絡・立ち会い | 必要になる可能性がある | 不要 |
M様は、マンションの持分2分の1の売却で得た現金を、お母様の施設入居と毎月の費用に利用し、残りを仕事の資金に回しました。
マンションの毎年の固定資産税、毎月の管理費・修繕積立金は合計で年間数十万円でしたが、その負担が無くなりました。
以前は届いていた納税通知や管理費の請求も、今後はM様に届くことはありません。
元配偶者との共有名義の状態も解消されましたが、もともと連絡が取れない状態だったため、関係そのものに変化はありませんでした。
M様の思い
もっと早く相談すればよかったと思いました。
相談員
原
担当相談員の所感
その負担はメンタルにもマイナスの影響を与えてしまいます。
ですので、共有者と連絡が付かない状況であっても、ご自身の持分だけであれば売却できることを、知っていただきたいと考えています。
当協会は、売却するお客様から費用をいただかずに対応しています。
まとめ
離婚から時間が経っていても、共有名義そのものが自然に解消されることはありません。
共有名義のマンションは、共有者と連絡が取れなくても、ご自身の共有持分だけなら売却できます。
M様のように長年ひとりで負担を抱えてきた方にこそ、早めに相談していただきたいと考えています。
相続・離婚などのご事情やトラブルの内容、仲介・買取・リースバックなどのご希望、エリアに応じて、担当者を選定し、解決までサポートいたします。
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